Claude Code Channels実践ガイド——Telegram・Discord・iMessageからAIエージェントに指示を送る
Claude Code Channelsを使い、Telegram・Discord・iMessageからスマートフォン経由でClaude Codeに指示を送る方法をハンズオン形式で解説。チャネルの仕組み、プラグインのインストール、セキュリティ設定まで実践的に紹介します。

はじめに
Claude Codeを日常的に使っていると、こんな場面で手が止まった経験はないでしょうか。
| 状況 | 困りごと |
|---|---|
| 外出中にCIが失敗 | PCを開かないと状況確認も修正指示もできない |
| リファクタリング中に離席 | Claude Codeが権限確認で止まっていることに気づかない |
| チームメンバーへの共有 | 「今どこまで進んだ?」の確認にいちいちSSH接続 |
Remote Controlやclaude.ai/codeといった既存のリモート機能でも対処は可能ですが、「もっとカジュアルに、普段使っているメッセージアプリからそのまま指示を飛ばせたら」と感じたことはありませんか。
Claude Code Channelsは、まさにその課題を解決する機能です。Telegram・Discord・iMessageなどのメッセージングプラットフォームから、Claude Codeセッションにリアルタイムで指示を送信し、結果を同じチャット上で受け取れます。
この記事を読み終わると、以下ができるようになります。
- Channelsの仕組みと既存機能との違いを理解できる
- Telegramボットを作成してClaude Codeに接続できる
- スマートフォンからClaude Codeに指示を出せる
- セキュリティ設定で許可する送信者を管理できる
Channelsの全体像
チャネルとは何か
Channelsは、MCPサーバーの一種として実装されています。通常のMCPサーバーがClaude Code側から「必要な時にデータを取りに行く」プル型であるのに対し、Channelsは外部からセッションにイベントをプッシュする仕組みです。
通信は双方向です。スマートフォンからメッセージを送信すると、Claude Codeがそれを受け取って処理し、同じチャネル上で返信します。つまり、Telegramの画面だけでClaude Codeとやり取りが完結します。
対応プラットフォームと要件
現在、以下のプラットフォームに対応しています。
- Telegram — 最も安定したサポート。ボット作成が簡単で導入ハードルが低い
- Discord — サーバー単位での運用に適している
- iMessage — 研究プレビュー段階。macOS環境が必要
動作要件は以下のとおりです。
- Claude Code v2.1.80以降
- claude.aiアカウントでのログイン(APIキーのみでは利用不可)
--channelsフラグを付けてセッションを起動すること
既存機能との比較
Claude Codeには複数のリモート操作手段があります。Channelsの立ち位置を整理しましょう。
| 機能 | 役割 | 向いている用途 |
|---|---|---|
| Claude Code on the web | GitHub連携のクラウドサンドボックス | 独立した非同期タスク |
| Remote Control | claude.ai/codeからローカルセッションを操作 | 進行中セッションの遠隔操作 |
| MCP Server | Claudeが必要時にクエリ(プル型) | オンデマンドのデータアクセス |
| Channels | 外部からセッションにイベントをプッシュ | スマホからの指示、CI通知 |
Remote Controlは「ブラウザでClaude Codeのターミナルを操作する」イメージに近いですが、Channelsは普段使っているチャットアプリがそのままインターフェースになる点が大きな違いです。通知もチャットアプリのプッシュ通知がそのまま使えるため、見落としを防げます。
ハンズオン: Telegram Channelを構築する
最も手軽に始められるTelegramチャネルの構築手順を、ステップごとに解説します。
ステップ1: BotFatherでTelegramボットを作成
Telegramアプリを開き、@BotFatherにメッセージを送ります。
# Telegramで @BotFather にメッセージ
/newbot
# ボット名とユーザー名を設定
# トークンをコピー
BotFatherからUse this token to access the HTTP API:というメッセージとともにトークンが返ってきます。このトークンは後で使うので、安全な場所に控えておいてください。
ステップ2: プラグインをインストール
Claude Codeのセッション内で、Telegramプラグインをインストールします。
# Claude Code内で実行
/plugin install telegram@claude-plugins-official
# プラグインを有効化
/reload-plugins
インストールが成功すると、telegramプレフィックスのコマンドが使えるようになります。
ステップ3: トークンを設定
ステップ1で取得したBotトークンを設定します。
/telegram:configure <your-bot-token>
トークンはローカルの設定ファイルに暗号化して保存されます。リポジトリにコミットされることはありません。
ステップ4: Channelsを有効にして起動
--channelsフラグを付けてClaude Codeを起動します。
claude --channels plugin:telegram@claude-plugins-official
起動すると、ターミナルにChannel ready: telegramというメッセージが表示されます。これでClaude CodeがTelegramからのメッセージを待ち受けている状態です。
ステップ5: ペアリングとアクセス制御
セキュリティのため、ボットにメッセージを送れるだけではClaude Codeに指示は届きません。明示的なペアリングが必要です。
# Telegramでボットにメッセージ送信→ペアリングコード取得
/telegram:access pair <code>
# 許可リストポリシーに設定
/telegram:access policy allowlist
ペアリングが完了したら、Telegramのボットに日本語でメッセージを送ってみましょう。Claude Codeが処理し、同じチャットに返信が届きます。
動作確認の例
Telegramボットに以下のようなメッセージを送ります。
src/components/Header.tsxのナビゲーションリンクに「ブログ」を追加して
Claude Codeがファイルを編集し、結果をTelegramに返信してくれます。ファイルの変更差分やコマンド実行結果も、チャット上で確認できます。
セキュリティモデル
Channelsは外部からのメッセージを受け付ける仕組みであるため、セキュリティ設計が重要です。以下の仕組みが組み込まれています。
- 送信者許可リスト: 明示的にペアリングしたユーザーIDのみが指示を送信できます
- サイレントドロップ: 許可されていないユーザーからのメッセージは無視されます(エラー応答も返しません)
- セッション単位の有効化:
--channelsフラグを明示的に付けない限り、Channelsは無効です - Team/Enterprise管理: 管理者が
channelsEnabled設定で組織全体のChannels利用を制御できます
# 現在のアクセス設定を確認
/telegram:access list
# 特定ユーザーを許可リストから削除
/telegram:access revoke <user-id>
重要な点として、Telegramのチャットメッセージ経由でアクセス制御を変更することはできません。ペアリングの承認や許可リストの編集は、必ずローカルのClaude Codeターミナルから行います。これにより、メッセージ経由のソーシャルエンジニアリング攻撃を防止しています。
Discordでの設定(補足)
Discordを利用する場合の手順も簡単に紹介します。
Discord Botの作成
- Discord Developer Portalで新しいアプリケーションを作成
- BotセクションでMessage Content Intentを有効化
- OAuth2のURL Generatorで
botスコープを選択し、必要なパーミッション(メッセージ送信・読み取り)を付与 - 生成されたURLでボットをサーバーに招待
プラグインのインストールと設定
# プラグインインストール
/plugin install discord@claude-plugins-official
# Botトークンを設定
/discord:configure <your-bot-token>
# Channelsを有効にして起動
claude --channels plugin:discord@claude-plugins-official
Discordの場合、特定のチャンネルでのみボットが反応するように設定することも可能です。チーム開発では「#claude-code」のような専用チャンネルを作り、そこでのみClaude Codeとやり取りするパターンが便利です。
まとめ
Claude Code Channelsの要点を整理します。
Channelsの3つのメリット
- 普段のアプリがインターフェースになる — Telegramの通知がそのままClaude Codeの応答通知になります
- 双方向のリアルタイム通信 — 実行結果や確認プロンプトもチャット上で受け取れます
- 堅牢なセキュリティモデル — 許可リスト方式で意図しないアクセスを防止します
Telegramが最もセットアップが簡単で、10分程度で導入できます。まずはTelegramで試し、チームでの利用にはDiscordを検討するのがよいでしょう。
なお、Channelsは現在研究プレビューの段階です。本番ワークフローに組み込む場合は公式ドキュメントで最新情報を確認してください。Remote Controlとの使い分けとしては、フル操作にはRemote Control、「ちょっとした指示」や「通知の受信」にはChannelsが適しています。