Claude Code /loop & スケジュールタスク実践ガイド——AIエージェントに定期タスクを任せる
Claude Codeの/loopコマンドとCronスケジューリングを使い、定期的なタスクをAIエージェントに自動実行させる方法をハンズオン形式で解説。デプロイ監視、テスト定期実行、PR自動チェックまで実践的に紹介します。

はじめに
Claude Codeで開発をしていると、こんな場面に遭遇しませんか?
| 状況 | 困りごと |
|---|---|
| デプロイ後の動作確認 | 手動でステータスを何度もチェックする |
| CI/CDパイプライン | ビルド完了を待ちながら他の作業ができない |
| 定期的なコード品質チェック | 毎回手動でlintやテストを実行する |
「デプロイが完了したら教えてほしい」「テストを定期的に走らせて、壊れていたら直してほしい」——これらは本来、AIエージェントが得意とするタスクです。しかし従来のClaude Codeは「1回限りの対話」で終わってしまい、繰り返し実行には向いていませんでした。
そこで登場したのが /loopコマンド です。
この記事を読み終わると、以下ができるようになります:
/loopの使い方とオプションを理解できる- Cronスケジューリングで定期タスクを設定できる
- デプロイ監視やテスト自動実行を構築できる
- バックグラウンドでの定期実行を管理できる
/loopとは
/loopは**v2.1.71(2026年3月7日)で追加された新機能です。指定した間隔でプロンプトやスラッシュコマンドを繰り返し実行し、Claude Codeを「1回限りのチャットアシスタント」から「継続実行するバックグラウンドワーカー」**に変えます。
一言で表すなら、Claude Code内蔵の軽量Cronタスクスケジューラーです。
基本構文
# 基本構文: /loop <間隔> <プロンプトまたはスラッシュコマンド>
/loop 5m check the deploy status
/loop 10m /security-review
/loop 30m run tests and report failures
間隔の指定方法
| 記法 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
30s | 30秒 | /loop 30s check server health |
5m | 5分 | /loop 5m check deploy status |
1h | 1時間 | /loop 1h run full test suite |
| 省略 | デフォルト10分 | /loop check for new PRs |
間隔を省略した場合はデフォルトの10分が適用されます。
/loopの仕組み
/loopの内部動作はシンプルです。指定されたプロンプトを初回即時実行し、その後は設定間隔ごとに同じプロンプトを再投入します。
ポイントは、各実行がClaude Codeの通常のターンとして処理される点です。つまり、ファイルの読み書き、コマンド実行、GitHub CLIの呼び出しなど、通常のセッションでできることはすべてloop内でも利用できます。
ハンズオン: 実践レシピ集
ここからは、実際の開発シーンで役立つレシピを紹介します。
レシピ1: デプロイ監視
GitHub Actionsのデプロイワークフローが完了したかどうかを5分ごとにチェックし、結果を報告します。
/loop 5m check gh run list --limit 1 and tell me if the deploy succeeded or failed
デプロイが成功すればその旨を通知し、失敗した場合はログの要約と原因の推測まで行ってくれます。「デプロイをキックしたあと、別の作業に集中する」というワークフローが実現します。
レシピ2: テスト定期実行
15分ごとにテストスイートを実行し、失敗したテストがあれば原因を調査して修正まで試みます。
/loop 15m run yarn test and if any tests fail, investigate and fix them
大規模なリファクタリング中に特に有効です。コードを変更している間、バックグラウンドでテストが定期実行され、壊れた箇所を自動修正してくれます。
レシピ3: PR自動チェック
オープン中のPRを10分ごとにチェックし、新しいPRがあればレビューを行います。
/loop 10m check open PRs with gh pr list, review new ones
チームのPRを見逃すことがなくなり、レビュー待ち時間の短縮にもつながります。
レシピ4: ログ監視
アプリケーションログを1分ごとに確認し、エラーが検出された場合にアラートを出します。
/loop 1m tail the last 20 lines of /var/log/app.log and alert if ERROR appears
ステージング環境での動作確認中など、リアルタイムに近い監視が必要な場面で活用できます。
レシピ5: 依存関係の脆弱性チェック
1時間ごとにセキュリティ監査を実行します。
/loop 1h run yarn audit and summarize any new vulnerabilities
Cronスケジューリング
/loopに加えて、Claude Codeにはより高度なCronスケジューリング機能も用意されています。/loopがセッション内の繰り返し実行であるのに対し、Cronはより柔軟なスケジュール定義が可能です。
/loopとCronの使い分け
| 特徴 | /loop | Cron |
|---|---|---|
| 設定方法 | スラッシュコマンド | Cronツール経由 |
| スケジュール | 固定間隔 | Cron式(柔軟) |
| ライフサイクル | セッション内 | セッション内 |
| 適したタスク | シンプルな定期実行 | 特定時刻の実行 |
Cronの制御
Cronスケジューリングを無効化したい場合は、環境変数で制御できます。
# Cronスケジューリングを無効化
export CLAUDE_CODE_DISABLE_CRON=1
# 通常通りClaude Codeを起動(Cronは無効)
claude
チーム環境や共有サーバーで意図しない定期実行を防ぎたい場合に有用です。
/loopの管理と制御
停止方法
実行中のloopはCtrl+Cで停止できます。セッション終了時にはすべてのloopが自動的に停止します。
ステータス確認
現在実行中のloopの状態を確認するには、/loop-statusコマンドを使用します。
/loop-status
以下のような情報が表示されます。
Active loops:
1. "check deploy status" - every 5m (last run: 2m ago, next: 3m)
2. "run tests" - every 15m (last run: 10m ago, next: 5m)
バックグラウンドタスクパネル
Claude Codeのバックグラウンドタスクパネルからも、実行中のloopを一覧で確認・管理できます。不要になったloopは個別に停止することも可能です。
注意点とベストプラクティス
実行時間と間隔のバランス
loopに設定するタスクの実行時間が間隔を超えないようにしましょう。たとえば、テストスイートの実行に20分かかるのに/loop 15mで設定すると、前の実行が終わらないうちに次の実行が始まってしまいます。
# 悪い例: テストに20分かかるのに15分間隔
/loop 15m run full integration test suite
# 良い例: 実行時間に余裕を持たせる
/loop 30m run full integration test suite
Auto Modeとの組み合わせ
/loop内で権限確認が必要なアクション(ファイル書き込みやコマンド実行)を行う場合、毎回の確認ダイアログで自動実行が止まってしまいます。自動実行を前提とする場合は、Auto Acceptモードを有効にしておきましょう。
# セッション内でAuto Acceptを有効化してからloopを開始
# Shift+Tab でAuto Acceptモードに切り替え
/loop 10m run tests and fix failures
コスト管理
loopの各実行はClaude Codeの通常のターンとして処理されるため、トークンを消費します。高頻度のloop設定はコストに直結するため、以下の点に注意してください。
| 間隔 | 1時間あたりの実行回数 | 注意点 |
|---|---|---|
| 30s | 120回 | コスト高。短時間の監視のみ |
| 5m | 12回 | 一般的な監視に適切 |
| 15m | 4回 | テスト実行に推奨 |
| 1h | 1回 | 大規模タスクに適切 |
プロバイダー対応
/loopはBedrock、Vertex、Foundryを含むすべてのプロバイダーで利用可能です。v2.1.73でプロバイダー間の互換性問題が修正されていますので、最新バージョンへのアップデートを推奨します。
# Claude Codeのバージョン確認
claude --version
# 最新版にアップデート
npm update -g @anthropic-ai/claude-code
まとめ
/loopコマンドは、Claude Codeの活用範囲を「対話型アシスタント」から「自律型バックグラウンドワーカー」へと大きく広げる機能です。
3つの活用パターン
- 監視パターン: デプロイやログを定期チェックし、異常を即座に報告
- 品質維持パターン: テストやlintを定期実行し、コード品質を継続的に担保
- レビューパターン: PRやIssueを定期的にチェックし、チームの開発フローを加速
開発ワークフローへの組み込み方
# 朝の作業開始時
/loop 10m check open PRs with gh pr list, review new ones
# リファクタリング中
/loop 15m run yarn test and if any tests fail, investigate and fix them
# デプロイ後
/loop 5m check gh run list --limit 1 and tell me if the deploy succeeded or failed
次のアクション
- まずは
/loop 5m echo helloのようなシンプルな例で動作を確認する - 自分の開発フローで「繰り返し手動で確認していること」を洗い出す
- それらを
/loopに置き換えて、開発に集中できる環境を構築する
/loopを使いこなすことで、Claude Codeは「聞かれたら答えるアシスタント」から「常に見守ってくれるパートナー」へと進化します。ぜひ日々の開発ワークフローに組み込んでみてください。