Everything Claude Code(ECC)完全ガイド——10万スターの最強エージェントハーネスを導入する
GitHub 10万スター超のClaude Code拡張キット「Everything Claude Code」の全貌を解説。28のエージェント、125のスキル、60のコマンドをプロジェクトに導入するハンズオン形式のガイドです。

はじめに
Claude Codeを日々使い込んでいくと、こんな課題に直面しませんか?
- エージェント定義が散らばっている——プロジェクトごとに似たようなエージェントを何度も書き直している
- スキルの共通化ができていない——TDDワークフローやコードレビュー手順を毎回ゼロから作っている
- フック設定が手探り——PostToolUseで自動フォーマットを入れたいが、設定方法がわからない
- セキュリティチェックが属人的——レビューのたびに確認項目が変わる
これらの課題を一気に解決するのが Everything Claude Code(ECC) です。
本記事を読み終えると、以下ができるようになります。
- ECCをプロジェクトにインストールし、28種類の専門エージェントを使えるようにする
- スキルとスラッシュコマンドで開発ワークフローを自動化する
- ルールとフックで品質ゲートを構築する
ECCとは何か
Everything Claude Code(ECC) は、Claude Codeのためのプロダクション品質の設定キットです。コミュニティ主導で開発され、2025年9月のAnthropic × Forum Venturesハッカソンで誕生しました。
| 項目 | 数 | 説明 |
|---|---|---|
| エージェント | 28 | タスク別の専門サブエージェント |
| スキル | 125+ | ドメイン知識とワークフロー定義 |
| コマンド | 60+ | スラッシュコマンドで即座に実行 |
| ルール | 34 | 言語別のコーディング規約 |
| フック | 複数 | PreToolUse / PostToolUse / Stop |
| MCP設定 | 複数 | GitHub / Supabase / Vercel 等 |
リポジトリ: github.com/affaan-m/everything-claude-code
- スター数: 108,000+
- ライセンス: MIT
- 対応ツール: Claude Code, Cursor, Codex, OpenCode, Kiro, Antigravity
事前準備
必要な環境
- Claude Code CLI v2.1.0以上
- Node.js(クロスプラットフォームフックスクリプト用)
- Git
インストール方法
ECCには2つのインストール方法があります。
方法1: 手動インストール(確実)
# リポジトリをクローン
git clone https://github.com/affaan-m/everything-claude-code.git
cd everything-claude-code
# エージェントをコピー
cp agents/*.md ~/.claude/agents/
# ルールをコピー(common + 言語別)
cp -r rules/common ~/.claude/rules/common
cp -r rules/typescript ~/.claude/rules/typescript
# コマンドをコピー
cp commands/*.md ~/.claude/commands/
# スキルをコピー
cp -r .agents/skills/* ~/.claude/skills/
方法2: インストールスクリプト
git clone https://github.com/affaan-m/everything-claude-code.git
cd everything-claude-code
npm install
# macOS / Linux
./install.sh typescript
# 複数言語を一度にインストール
./install.sh typescript python golang
ハンズオン1: エージェントを使った開発フロー
ここからは架空のプロジェクト「TaskFlow」(Next.js + Firestore + TypeScriptのタスク管理アプリ)を例に、ECCの使い方を見ていきます。
シナリオ: 新機能「タスクのタグ付け機能」を追加する
ECCをインストールすると、以下のようなエージェント駆動の開発フローが使えます。
実際のコマンド例
# Step 1: 計画を立てる
# Claude Codeで /plan と入力するだけ
/plan "TaskFlowアプリにタスクのタグ付け機能を追加。
要件:
- タグの作成・編集・削除
- タスクへの複数タグ付与
- タグによるフィルタリング"
plannerエージェントが以下を生成します。
- PRD(要件定義書): 機能要件・非機能要件の整理
- タスクリスト: 実装ステップの分解
- 依存関係: Firestoreスキーマ変更 → API → UI の順序
# Step 2: TDD で実装
/tdd
# Step 3: コードレビュー
/code-review
エージェントの主な種類
| エージェント | 用途 | 起動コマンド |
|---|---|---|
planner | 機能の計画策定 | /plan |
tdd-guide | テスト駆動開発 | /tdd |
code-reviewer | コード品質レビュー | /code-review |
security-reviewer | セキュリティ監査 | — |
build-error-resolver | ビルドエラー修正 | /build-fix |
e2e-runner | E2Eテスト実行 | /e2e |
typescript-reviewer | TypeScript特化レビュー | — |
refactor-cleaner | 不要コード削除 | /refactor-clean |
ハンズオン2: スキルでプロジェクト固有のワークフローを構築する
ECCに含まれるスキルはドメイン知識のパッケージです。自分のプロジェクトに合わせてカスタマイズできます。
スキルの構成
~/.claude/skills/
├── coding-standards/ # コーディング規約
│ ├── SKILL.md
│ └── templates/
├── tdd-workflow/ # TDDワークフロー
│ └── SKILL.md
├── frontend-patterns/ # フロントエンドパターン
│ └── SKILL.md
├── backend-patterns/ # バックエンドパターン
│ └── SKILL.md
├── e2e-testing/ # E2Eテスト
│ └── SKILL.md
└── continuous-learning/ # 継続学習
└── SKILL.md
TaskFlowプロジェクト用にスキルをカスタマイズする
ECCのスキルをベースに、プロジェクト固有のルールを追加できます。
<!-- .claude/skills/taskflow-standards/SKILL.md -->
---
name: taskflow-standards
description: TaskFlowプロジェクトのコーディング規約とFirestoreデータモデル
---
# TaskFlow コーディングガイド
## BLOCKING: 実装前に必ず確認
| 実装内容 | 確認するテンプレート |
|----------|---------------------|
| Firestoreコレクション追加 | templates/firestore-schema.md |
| Server Actions作成 | templates/server-actions.md |
| コンポーネント作成 | templates/component-patterns.md |
## クイックリファレンス
### Firestoreルール
- コレクション名: kebab-case(例: `task-tags`)
- ドキュメントIDは自動生成を基本とする
- タイムスタンプは `serverTimestamp()` を使用
### TypeScript規約
- **any禁止** — 具体的な型を定義
- **Server Componentsがデフォルト** — `"use client"` は最小限に
- **Zodでバリデーション** — 型アサーション(as)禁止
継続学習(Continuous Learning v2)
ECCの特筆すべき機能が継続学習システムです。開発セッション中のパターンを自動的に「インスティンクト(直感)」として抽出・蓄積します。
# 現在のインスティンクトを確認
/instinct-status
# インスティンクトをスキルに昇格
/evolve
# インスティンクトをエクスポート(チーム共有)
/instinct-export
ハンズオン3: ルールとフックで品質ゲートを構築する
ルールの階層構造
ECCのルールは common/(言語共通)と言語別ディレクトリの2層構造です。
言語固有のルールが共通ルールより優先されます。 たとえばGoではポインタレシーバによるミューテーションが慣用的ですが、commonのイミュータビリティ原則よりGo固有のルールが優先されます。
フックの設定
ECCのフックは ~/.claude/settings.json に追加されます。
{
"hooks": {
"PostToolUse": [
{
"matcher": "Edit|Write",
"command": "npx prettier --write $CLAUDE_FILE_PATH",
"description": "編集後に自動フォーマット"
}
],
"Stop": [
{
"matcher": "",
"command": "node scripts/check-console-logs.js",
"description": "セッション終了時にconsole.logを監査"
}
]
}
}
フックプロファイルの切り替え
ECCでは環境変数でフックの厳格さを制御できます。
# 最小限(開発中)
export ECC_HOOK_PROFILE=minimal
# 標準(通常作業)
export ECC_HOOK_PROFILE=standard
# 厳格(コミット前・PR作成時)
export ECC_HOOK_PROFILE=strict
全体戦略: チームでECCを運用する
ECCを20〜30人規模のチームで運用する場合の戦略を示します。
| レイヤー | 管理方法 | 例 |
|---|---|---|
| グローバル | ECCからインストール | 共通エージェント、共通ルール |
| プロジェクト | リポジトリにコミット | CLAUDE.md、プロジェクト固有スキル |
| 個人 | 各開発者が管理 | フックプロファイル、個人スキル |
おすすめの導入手順
- まずエージェントだけ導入する——
agents/をコピーするだけで、/plan/tdd/code-reviewが使える - ルールを言語別に追加する——プロジェクトで使う言語のルールだけをインストール
- スキルをカスタマイズする——ECCのスキルをベースに、プロジェクト固有のルールを追記
- フックで自動化する——まず
minimalプロファイルから始め、慣れたらstandardに移行
Tips・注意点
コンテキストウィンドウの管理
ECCをフルインストールすると多数のスキルが読み込まれます。以下の設定でトークン消費を抑えられます。
{
"env": {
"MAX_THINKING_TOKENS": "10000",
"CLAUDE_AUTOCOMPACT_PCT_OVERRIDE": "50"
}
}
推奨: MCPサーバーは10個以下、アクティブなツールは80個以下に抑えましょう。
AgentShield でセキュリティ監査
ECCにはAgentShieldというセキュリティ監査ツールが同梱されています。CLAUDE.md、settings.json、MCPサーバー設定、フック、エージェント、スキルをスキャンし、脆弱性をA〜Fのグレードで報告します。
必要なものだけを選ぶ
ECCの各コンポーネント(エージェント、スキル、コマンド、ルール、フック)は独立してインストール可能です。全部入れる必要はありません。プロジェクトの規模と成熟度に合わせて段階的に導入しましょう。
まとめ
Everything Claude Code(ECC)は、Claude Codeの能力を最大限に引き出すためのオープンソースの設定キットです。
| 導入ステップ | やること | 効果 |
|---|---|---|
| Step 1 | エージェントをコピー | /plan /tdd /code-review が使える |
| Step 2 | 言語別ルールを追加 | コーディング規約が自動適用される |
| Step 3 | スキルをカスタマイズ | プロジェクト固有のワークフローを定義 |
| Step 4 | フックを設定 | 自動フォーマット・型チェックが走る |
| Step 5 | 継続学習を有効化 | 開発パターンが自動的に蓄積される |
まずは git clone してエージェントだけコピーするところから始めてみてください。それだけで日々の開発フローが大きく変わるはずです。
参考リンク: